成功者に学べとよく言われるけれど、

成功者に学ぶのはきっと、

ノウハウや答えじゃない。

 

正解がある勉強ばかりやってきた

学校教育の名残のせいなのか、

多くの人が学びの本質を

勘違いしているような気がする。

 

 

成功したいと思っている人が、

成功者が実践してきたやり方を

学んで真似しようとしたところで、

成功には辿り着かない。

 

というのも、

成功者と同じやり方なんて聞いてもできないし、

もし実践できたとしても、

そのやり方はその成功者によって

過去実践されている時点で

既に古いもの・二番煎じになっている。

 

昔まわりの人とは違う選択してきたからこそ、

成功しているのが今の成功者。

 

参考として、プロセスとして、

やり方を学ぶことはいいかもしれないけれど、

成功者のやり方を答えとして捉えて

実践しようとすると、

必ず成功の本質からズレる。

 

 

成功者から学ぶべきは、

成功者の考え方や、心の持ち方。あり方。

 

そう思うと、

もしかすると、

成功者の話を聞いて、

「私も成功したい!」

と思ってしまっている時点で

本質的な事を学べていないのかもしれない。

 

なぜなら、

本当の意味で成功している人ほど、

「成功したい」なんて思っていないから。

「成功している」とも思っていないから。

 

周りからはすごい事をしているように見えても、

成功しているように見えても、

成功者本人にとってはそれが当たり前。

 

いい意味で成功する事に執着していないからこそ、

自然な形で続けられる。

 

 

成功者の話を聞いて

表面的な「成功のテクニック?」を受け取って、

ガツガツ頑張ろうとしてしまえば、

不自然になって、成功者のあり方とズレる事になる。

 

短期的にはうまくいくかもしれないけれど、

無理なダイエットと同じで、

いつか必ずリバウンドする。

 

 

物事は、執着を外すからこそ、

自然な形でストレスなく成功し続ける事ができる。

 

だから、成功するためにと

苦しんで頑張っているとしたら長続きしないし、

もしそれを強要しようとする成功者がいたとしたら、

その人はきっと偽物。

 

幸せではない成功者もどきに

惑わされてはいけない。

 

人は、苦しんで頑張って手に入れたものほど、

どうしてもそこに執着してしまう。

 

だから必要以上に力が入って、

ストレスになる。

 

だから、必要以上に認めてもらいたくなる。

だから、必要以上に自慢したくなる。

だから、必要以上に守りたく(攻めにくく)なる。

 

だから、チャレンジができない

幸せではない成功者もどきによる

「苦しんで頑張らなければうまくいかない」

みたいな過去の栄光を自慢するための発信・情報が溢れがち。

 

 

「与えるからこそ返ってくる」

という原理原則を考えると、

自慢話は逆効果になる事が多い。

 

自分を認めてくれない人に認めてもらうためには、

自分が先に相手を認める事が大切。

 

話を聞いてくれない人に話を聞いてもらうには、

どんなに上手なプレゼンをするよりも、

先に自分が相手の話を聞く事が大切。

 

それができずに、

認められたい欲求が満たされず、

「理不尽だ!」「アイツが悪い!」

とまわりに当たっている人は本当に多いように思える。

 

そういう人はたいてい、

「改善したい」と言いながら、

改善する気なんてなくて、

ただ愚痴を聞いて欲しいだけの人。

 

それはもしかしたら、軍隊教育的な方法で、

やりたくもない努力や我慢を

強要されて苦しまされてきた弊害かもしれない。

 

それでは本当はうまくいかない事に気が付いているからこそ、

自分の過去を否定されたような感じになって

モヤモヤしてしまっている人はきっと多い。

 

 

何かを手に入れたいと思ったら、

その何かに対する執着を外す事。

 

受け取るために手放すという、

ある意味とても気持ち悪いプロセスを経て、

自然に手に入っている状態に辿り着く。

 

きっとすべてに通ずる事。

成功も同じ。

 

 

「成功したい」と言う人はいるけれど、

そう言う人はある意味、

ずっと成功できないのかもしれない。

 

なぜなら、「成功したい」と願っている時点で、

もう既に「成功している自分」に気が付けていない自分がいるから。

成功する事に執着している自分がいるから。

 

本当の成功者ほど謙虚であるのは、

謙虚になろうと頑張っている訳ではなくて、

それが自然で普通だから。

 

 

成功・失敗に執着なく、

ただ自分が楽しみたいとか、

ただ誰かを笑顔にしたいとか、

その純粋で衝動的な想いからくる行動に価値がある。

 

成功者はよく感謝の気持ちが大切とは言うけれど、

それは決して「成功するため」にやる訳じゃない。

 

自然に溢れ出てくるもの。

 

ただそれも、

騙されたと思ってでも

素直にやっているうちに、

少し早く気が付けるようになるのかもしれない。

 

 

ほとんどの事業において、そのゴールは、

その会社がなくてもうまくいくようになる事。

 

警察なんてなくても、平和な方がいい。

病院なんてなくても、みんなが健康であった方がいい。

 

人も同じかもしれない。

 

自分がいなくても、うまくいくようになった方がいい。

しかしそれを手放せなくて悩む。

 

きっとこれも、

受け取るために手放すという、

ある意味とても気持ち悪いプロセス。

 

「自分の会社がやった!」

「自分がやった!」

と自分の存在を認めてもらおうとする必要なんてなくて、

ただまわりの幸せや、与えることを考える。

 

すると自然に入ってくるようになる。

 

そのおかげで、

さらに縁が広がって、人に愛されて、

さらに人格者・成功者になっていく。

 

 

自然な形で成功するには、

成功しているのが

当たり前の状態であればいい。

 

執着を手放した先にある、

長く優しく続いていくような

自然な成功や、自然な幸せにこそきっと本当の価値がある。

 

若い人、執着して苦しんだ過去を乗り越えた人を中心に、

気が付いている人は増えてきているような気がします。