好きな事を好きと言う事。

やりたい事をやりたいと言う事。

欲しいものを欲しいと言う事。

 

幸せのために、とても単純で大切な行動。

 

子供は自然にできているにもかかわらず、

大人になるとなぜかできなくなる。

 

 

ある意味、大人社会はとても窮屈。

 

言いたい事を言うだけで

マイナスに作用してイジメられる事も多い。

 

 

最近目立つ炎上問題。

 

面白くないと思った事を面白くないと言えば、

第三者であるそのファンから攻撃を受けるケースがある。

 

言いたい事を言って、

それが文章や動画で証拠が残れば、

下手をすれば住所まで特定されてイジメられる。

 

イジメが拡大するのは、

たいてい善意の第三者によるもの。

 

 

それは日常でも同じ。

 

つまらない話をする人に対してつまらないと言えば、

本人が傷付いたかどうかは別にして、

善意の第三者から

”失礼な事を言うヒドイ人扱い”をされて

コミュニティから阻害・追放されがち。

 

 

会社に所属すれば、

善意の第三者対策のために、

行動はもっと制限される。

 

好きな事を好きと言うだけで、

「会社のブランドを汚すような発言は慎め!」

と本当にブランドを汚しているかどうか

よくわからないまま叱られる。

 

やりたい事をやりたいと言うだけで、

「ワガママ言うな!周りの人の気持ちも考えろ!」

意見も聞いていない周りの人に

忖度させられて叱られる。

 

欲しいものを欲しいと言うだけで、

「お前は会社の状況がわかっていない!」

と詳しく教えられてもいない

会社の状況を名目に叱られる。

 

大人になると、

本音を言ってもあまり良い事がないからこそ、

建前を学び、自分を隠して、

周りに合わせる術を学んでいく。

 

本音を言えないからストレスが溜まり、

心身共に病んでしまいがち。

 

 

たとえ法律に違反していなくてもダメ。

 

誰が決めたかもよくわからない

「社会人なら当たり前」

という広がりすぎた謎の常識・固定概念に、

大人達は縛られすぎているような気がする。

 

 

 

そんな時、まず1つ知っておくべき事は、

叱ってくる上司は

図星だからこそ叱るという事。

 

太っている人に対して、

「太りましたね」と言った時、

「お前失礼だろう!」と叱る上司が一番痛くて失礼。

 

その相手が”太っている”と

その上司も認識しているが故に指摘する。

 

太っていると全く認識していなかったら、

何を言っているのかわからない。

 

なんでそんな事を言うかを質問されるか、

スルーされて終わるだけ。

 

それと同じように、

つまらないと言った人を叱る人は、

その人もつまらない話だと多少は認識しているという事。

 

もし、

「自社サービスよりも他社サービスの方が好き」

という発言が会社のブランドを汚すと叱られたとしたら、

そう叱る人も多少はそう認識しているという事。

 

つまり、

つまらないとか、他社サービスの方が好きとか、

そう思う事を叱っている訳ではなくて、

「思った事をそのまま口に出して、誰かを不機嫌にさせるかもしれない事」

について叱っているだけ。

 

もっと言えば、

思った事を口に出しても、

誰かを不機嫌にさせなければ大丈夫という事。

 

 

本音が言えなくてストレスが溜まりがちな大人社会。

 

本音で自由に生きようとするならば、

誰に何を言われても気にしないスルースキルは大切だけれども、

それだけではその周りの人にストレスを与える事になって、

自分を取り巻く環境にマイナスに作用してしまいがち。

 

本音を言う以上の結果を求められがち。

 

 

本音は言いたいけれど、

結果を出すほどの自信がないのであれば、

本音を言ってもうまく場を収められるだけの

収拾スキルを身に付けるのも1つの手段。

 

それはある意味、こじ付け・はったり力。

 

人が傷つきそうな事を言いたかったら

頭に「いい意味で」と付けるだけで悪くない意味に受け取られやすい。

 

聞きにくい質問をする時に、

「例えば変な人がこうやって質問してきたとしたら、どう対応したらいいんですか?」

と自分がそう思った訳ではない事を伝えて聞けば、

スムーズに答えてもらいやすい。

 

キツい言葉を使うのであれば、

ボケとツッコミの要領で、

誰かに言いすぎだと笑って指摘してもらえれば、

笑いに転化させられるケースもある。

 

「すみません。僕はどうしてもやってしまう人なんです。」

と先に宣言しておいて、

自分がそういうキャラクターだと周りに認識されるまでやり続ければ、

「この人に悪気はないから」

1つの笑いのネタのように、

フォローしてもらえるようになりやすい。

 

 

人は理屈ではなく感情で動く。

 

だから、自分の本音だって、

相手の感情に配慮さえすれば、

意外にスムーズに発信していけるようになるはず。

 

 

「やりたい事ができない今の会社はおかしい!」

「言いたい事が言えない今の社会はおかしい!」

と会社や社会全体を変えようとする人の想いは本当に素晴らしいと思う。

 

ただ、それができていない現状がまだあるとするならば、

自分の認識や、それをできるようにする自分の対応力を磨く方がきっと、

「自由に生きる事」と「大人社会の常識」を

両立させる上で、より簡単でスムーズな手段。

 

そしてその延長線上にきっと、

やりたい事ができる会社・言いたい事が言える社会が、

とても自然な形で見えてくるような気がする。