自分の人生における主役は自分。

 

誰かと比較しなくても、慎ましくても、

毎日ただ笑って楽しく暮らせるだけで、

人生は素晴らしいはず。

 

なのについ、

数字・お金・結果などで

誰かと比較して一喜一憂してしまいがち。

 

 

「勝負に勝った人=偉い人」

「高学歴・高役職・高年収・有名人=成功者」

というのはただの固定概念。

 

他人の評価による成功と

自分で感じられる幸せは別物。

勝負に勝って成功した人が幸せだとは限らない。

 

 

また子供が、

進学・就職できなかったら、

貧乏になってしまったら、

結婚できなかったら、

それで人生失敗だというのも固定概念。

 

実際に、そんな状況でも、

幸せな人生を満喫している人はたくさんいる。

 

 

戦後の日本はある意味、

そんな固定概念をうまく利用してきたのかもしれない。

 

受験、就職、出世競争、年収競争で人を煽って軍隊的に教育し、

年功序列・終身雇用のシステムと住宅ローンで会社に従順な社員を作り、

年金・保険・貯金で金融機関にお金を集めて国債を買わせ、

うまく人の感情をコントロールして、経済成長に活かしてきた。

 

その推進力になったのが、

マスメディアによる幸せモデルの発信・共有。

 

有名大学を出て、一流の企業に就職し、

結婚して、子供を育て、

マイホームを買って、老後はのんびり過ごすのが、

みんなにとって幸せで、それが当たり前の事だと

植えつけられている人はいまだに多い。

 

 

本来、幸せのカタチは人それぞれ。

 

進学・結婚・就職しない方が幸せな人もいる。

 

頑張るのが好きな人もいれば、

頑張らないのが好きな人もいる。

 

勝ち負けにこだわるのが好きな人もいれば、

勝ち負けにこだわらないのが好きな人もいる。

 

お金儲けをして散財する事が好きな人もいれば、

最低限度のお金で慎ましく暮らすのが好きな人もいる。

 

社会でも会社でも、

どちらかだけが正しいと規定しようとする事が、

またそれをお金・数字で管理・評価しようとする事が、

もはや時代遅れになってきているような気がする。

 

 

大切なのは、

一人一人が幸せを感じられているかどうか?

 

会社においても一緒。

従業員一人一人が幸せで、

そして彼らに関わるお客様に喜びを与えられているか?

 

 

次世代型組織モデルとして、

ティール組織がよく取り上げられるようになってきたけれど、

やりたい事とやるべき事が一致して取り組むからこそ、

その人本来の力を発揮できる。

 

よくわからないお金・数字のためにと

みんなを無理に頑張らせようとするのではなく、

1人1人が自己実現を追求する中で、

組織のミッションのためにその力を活かす方法を模索する。

 

現実的に組織において、

意識的・無意識的かは別にして、

手を抜いてしまっている人がほとんど。

 

自分の好きな趣味に熱中するかのように、

みんなが自分の可能性を最大限に発揮して、

誰かの役に立てば劇的に収入・生産性は上がる。

 

またそれで資金繰り・タイムラグも乗り越えられる。

 

なぜなら会社がもし、

与え合いで成り立っていれば、

たとえ収入が少なくても、

心豊かでいられるから。

 

みんな幸せのまま、

自然に会社は成長・発展していく。

 

 

自分の好きな事・得意な事で

誰かの役に立てる喜びは、

勝負の勝ち負けや、お金による評価を

超える喜びがあるかもしれない。

 

そう思うと、その考え方は、

武道・茶道・華道などの、

「道」という考え方に近いのかもしれない。

 

「道」にゴールはなくて、

極め続けていくもの。

 

勝つ事がゴールではなく、

勝っても負けてもゴールに近づくもの。

 

人それぞれが別々に持っている

自分のこだわりの「道」を追求するために、

勝負や組織、数字やお金を指標として、

利用しているくらいの考え方がきっとちょうどいい。

 

とても日本人に合っているような気がする。

 

 

 

今でも、年配者を中心に、

「苦しまなければお金は稼げない」

「幸せなんて甘っちょろい事を言っていたらやっていけない」

と信じられているかもしれない。

 

たしかに昔ほど、

「苦しい仕事ほど、誰もやりたがらない分お金が儲かる」

という状況はあったけれど、

今後さらに、苦しい仕事はロボット・AIがやる時代に変わっていく。

 

そして、今でも、

生活のための仕事だからと苦しんで何かに取り組むような人は、

楽しんで幸せそうに何かに熱中している人に勝てない。

 

スポーツでも、芸術でも、職人的な仕事でも、

その人にとって楽しいからこそ、

朝から晩までのめり込んでできる。

 

 

人それぞれに違う得意分野・好きな事。

 

それぞれの人が楽しくて幸せを感じられる何かで、

会社・社会の役に立てる方法を探ればいい。

 

人それぞれにあるそんな「道」を追求していけば、

競争も、自分を高める1つの手段として、

勝者も敗者も自分の人生の主人公として、

楽しんで幸せでいられるはず。

 

 

今後はもっと、

楽しめる幸せな仕事しか

残らなくなっていく。

 

そして、1人・1社しかいない勝者だけではなく、

敗者も含めてみんなが幸せであれる世界はきっと、

1人1人が楽しめる幸せな仕事をしている環境にある。

 

 

なかなか理解されにくいけれど、

物事は執着して追いかけると離れていく。

逆に執着を手放すと手に入る。

 

実際、うまくいっている会社ほど、

自社の売上よりも、

業界全体の発展やみんなの笑顔を考えている。

 

実際、勝負に勝っている人ほど、

自分の成功・利益なんてほとんど考えてなくて、

自分が全体のためにどう役に立つかを考えている。

 

我を捨てて、執着を捨てて、

「自分のため=誰かのため」になった時、

きっと人は力を最大限に発揮できるようになっている。

 

人それぞれが、

そんな行動を自然にできるようになった時、

社会も組織も、勝者・敗者関係なく、

楽しく幸せな自然な形で、

みんながステキな結果・成果を手にする事ができていると思うのです。