目の前のお客様に喜んでいただくために、

また組織の目標を達成するために、

”いい仕事”をしているビジネスマン。

 

何かを犠牲にして頑張っている人ほど、

「正当な評価をしてほしい!」

と、お客様に、関係先に、社会に対して望みたくなるもの。

 

しかし現実は、正当な評価に思えないような事もよくある。

 

・競合よりも安くていい商品・サービスを提供しているのに買ってもらえない。

・素晴らしい技術・能力の価値がわかってもらえない。

・正しい情報を発信しても、それが理解ができない人達によって感情的に非難される。

 

自分の努力が正しく評価されていないと感じて、

ストレスを抱えている人も多いはず。

 

お客様のために仕事を頑張っている人よりも、

ゴマスリが上手な人が出世するように思えるストレスを、

居酒屋で愚痴を言って晴らそうとしている人もいるかもしれない。

 

 

私もそんな理不尽に対して

イライラする事もあったけれど、

逆の立場の人達の本音を聞いて

「なるほど」と思えるようになった。

 

いいものが選ばれないと思える

根本的原因になっているのはきっと、

”いい”という概念のすれ違い。

 

”いいもの”、”いい仕事”などと言うけれど、

人によってその捉え方は全く違う。

 

例えば、

恋人が欲しい人が

「誰かいい人いない?」

と言っている時の”いい人”は、

”性格のいい人”とは限らない。

 

「性格のいい人と付き合いたい」

「性格さえ良ければ顔は関係ないんです!」

と言っていたはずの人でも、

顔も含めて相手を選ぶ。

 

性格も見た目も価値だから

ある意味当たり前の事。

 

それを、

「優しい人がモテないのはおかしい!」

「あんな性格の悪いヤツばかりモテるのはおかしい!」

と愚痴を言ったところで虚しくなるだけ。

 

 

仕事でも同じ。

いい仕事・いい人材・いいサービス・いい商品。

 

商品・サービスの内容だけが価値ではなくて、

見せ方・イメージ・人間関係も含めて価値。

 

「商品・サービスの質でお付き合いさせていただく会社を選びます」

と言う元請先でも、

それ以外の要素も複合的に評価して選んでいる。

 

そこには本音と建前がある。

 

それは

「私は顔で付き合う人を選びます」

と言うと印象が悪いから、

「性格がいい人が好き」

と言う人がいるのと同じ。

 

商品・サービスの質や、仕事の結果以外の要素も

やっぱり大事だという事を忘れていけない。

 

 

会社の人事も同じ。

 

「仕事で数字を上げられた人をきちんと評価します」

と言う上司でも、

数字以外の要素も見ている。

 

同僚よりも仕事で結果を出しているのに昇格できない人が、

愚痴を言いたくなる気持ちはよくわかるけれど、

誰を昇格させるかは結果がすべてではない。

 

現実的に、部下に嫌われない事は

上司としてかなり重要なスキル。

 

それにもかかわらず、

上司が嫌いになるような部下は、

いくら結果を出していたとしても

昇格させたくはないと思われるのは当たり前。

 

能力があっても、

どれだけ数字・結果を出せていても、

嫌われない事は大事。

 

だから仕事自体の能力はそこそこでも、

八方美人になれる人や、

上司に気に入られる人の方が昇格が早いのはある意味正しい。

 

組織として考えると、

能力があるだけの人は、

現場で活躍してもらっていた方がいい。

 

 

日本が平和でうまくまとまっているように思えるのも、

象徴として天皇陛下という人格者がいるからなのかもしれない。

 

「安倍死ね!」と言う人はいても、

「天皇死ね!」と言う人はほとんどいないからこそ、

内閣の政策うんぬんで日本人が日本を嫌いにならなくて済む。

 

会社でも社長が社員達に嫌われたら終わり。

会社を嫌いになられてしまう。

 

だからこそ、嫌われない上司に、

結果を出せる優秀な部下という構造が

組織としてうまくいきやすいのかもしれない。

 

 

数字・結果以外も見られるのが評価。

 

本音と建前はあるけれど、

そう思えば、なんやらかんやらですべての評価は正当。

 

相手が建前を言っている事を踏まえて考えればいいだけの事。

 

でも思うのは、

自分の強みが突き抜けていれば、

それはそれで評価される。

 

「性格で選んで欲しい!」

と顔で選ぶ人に対して文句を言うような人は

おそらく「性格がいい人」ではない。

 

たとえ自分が選ばれなくても、相手の幸せを願えるほど

本当に「性格がいい人」なら

とても自然な形でステキな人に巡り会えているはず。

 

それと同じように、

自社の商品・サービスが選ばれない事を

相手のせいにして愚痴を言うような人は、

プロフェッショナルではないはず。

 

昇格させなかったからと言って

会社に愚痴を言うような人は、

上司になったとしても仕事で結果を出せるような人ではないはず。

 

文句を言わせないほどの

圧倒的な実力・魅力があればきちんと評価される。

 

 

本気でやっている人ほど

愚痴を言いたくなる事はある。

結果から逃げたくなる時もある。

 

それでも、

いい仕事を認めてもらいたいなら行動あるのみ。

 

ガムシャラにやるのも1つの手段。

他人の評価なんて気にならなくなるほどのめり込んで、

突き抜けるまでやり切れば、

自然な形で評価は付いてくる。

 

また、頭を使ってやるなら、

相手の立場で物事を考える事。

相手の本音と建前を見抜く事。

 

それで相手の評価に繋がる行動が、

その奥にある相手が本当に喜んでくれる結果が

わかるようになってくるはず。

 

 

きっと誰にでもある理想と現実のギャップ。

 

愚痴を言ったって何も変わらない。

 

現実から逃げずに素直に向き合って、

前向きに改善をしていく姿がカッコいい。

 

そんな自分でありたいし、

理想の未来とそのために今やるべき行動について

語り合える仲間を増やしていきたいです。