失敗して、失敗して、失敗して、

行動する自信を失くしてしまった時、

立ち直るのはとても大変。

 

何をやってもうまくいかないように思えて、

やりたい事にチャレンジするのが嫌になる。

 

人に迷惑をかけて嫌われて、

人の心が離れていく寂しさに打ちのめされると、

「成功する」ために行動していたはずが、

いつの間にか「失敗しない」ための行動に変わる。

 

言いたい事を言わないで、

やりたい事も我慢して

人と表面的に付き合って、

何事もないように生活する。

 

それは社会人なら当たり前。

 

当たり前すぎてストレスにも気付かない。

 

でも本当にやりたい事に出会うと、

心のどこかでちょっとした違和感がある。

 

違和感を打ち消すように出てくる言葉は、

「今はそんな余裕がない」

「費用対効果を考えるとやらない方がいい」

「同じ事をして失敗した人がいる」

などという正論。

 

それはたいてい、

本当はやりたい自分を納得させるための言い訳。

 

本来すべての人にあるはずの好奇心を抑えて、

大人だからと、守るものがあるからと、

無意識のうちに消極的になっていく。

 

逃げるのは悪い事ではないけれど、

逃げている本人にその自覚がないのが厄介。

 

 

 

自信がなくて、行動から逃げている時、

目をキラキラさせてチャレンジしている人を見ると、

別の世界の人のように思えて遠ざかりたくなる。

 

場合によってはその相手を否定したくなる。

 

そんな人が逃げ込むのはたいてい勉強。

 

本来は行動のためにあるはずの勉強が、

「勉強で忙しいから」

「今学んでいるところだから」

と行動しない言い訳に使われる本末転倒っぷり。

 

でも勉強している時は、

前向きな行動をしていると錯覚しているから、

なかなかそれに気が付けない。

 

 

そもそも、ほとんどの事は

行動しながら勉強した方が、

断然早く身に付いてうまくいく。

 

起業したいから勉強するのではなくて、

起業しながら勉強したらいい。

 

作りたいものがあるのなら、

まずはできるところまで自分でやってみて、

足りない部分を勉強すればいい。

 

英語の勉強をしてから英語で会話するよりも、

とにかく外国人と会って、話してみて、

コミュニケーションのために必要なポイントがわかってから

そこを補うように勉強すればいい。

 

失敗する事によって

何を学ぶべきかよくわかる。

 

解決すべき具体的な課題もないまま、

質問したい事もないまま、

セミナー・勉強会に参加するのは、

ムダではないけれど非効率。

 

そんな時間・お金があるなら、

知りたい事をピンポイントで調べたり、

詳しい人を探して質問した方が早い。

 

「勉強している暇があったらまず行動しろ」

というアドバイスはとても理に適っている。

 

でも、そのアドバイスは、

「失敗したくない」

と強く無意識に思っている人には受け入れられない。

 

実際に、成功している人ほど、

裏で数多くの失敗をしているので、

成功する事と失敗しない事は相反する。

 

でも、多くの人は、

「成功する事」よりも「失敗しない事」の方が優先順位が高くて

勉強しても行動できずに終わっていく。

 

 

そんな迷える人達のニーズに応えるのが

教育業界の仕事。

 

成功も、正解も、幸せも、

その定義は1人1人違っていて、

すべて自分の心が決める事。

 

何もかも変化していくもの。

 

そう思うと、

絶対的な正解なんてないのに、

失敗しない方法なんてないのに、

安定した会社なんてないのに、

将来性のある仕事なんてないのに、

それがあるはずだと思いたい人に応えるのも教育業界の仕事。

 

教育業界は

清濁併せ吞む形で

成り立っているのかもしれない。

 

 

ただ思う事は、

何もしていない事で感じる不安は

勉強していると解消されやすい。

 

資格の勉強、受験の勉強、経営の勉強 etc、

「勉強している人は偉い」という謎の先入観が

行動しないで勉強に逃げる人を正当化させる。

 

それはまわりの人からも、

「頑張っていて勉強していて素晴らしい」

と評価されるため、

勉強は格好に逃げ場所になる。

 

そして、

勉強している人が、

勉強しないで失敗する人を見ると、

勉強している自分は偉いという優越感まで得られる。

 

評論家的ポジションで人の失敗を嘲笑って、

慎重になっている自分は正しいと思い込む。

 

組織の中で、

そんな人達のエネルギーが強くなりすぎると、

閉塞感に繋がっていく。

 

 

 

とはいえ、人はきっと、

本当にやりたい事だったら、

損をする事がわかっていても、

人にバカにされても、

たとえ失敗するとわかっていたとしてもやる。

 

お酒・タバコ・ギャンブル・収集品 etc、

その人が大好きな趣味に

メリットや費用対効果は考えない。

 

損をするとわかっていても、

体に悪いとわかっていても、

「ストレス溜めないために必要だから」

「仕事に繋がるから」

「次はうまくいくから」

などとよくわからない屁理屈で

ムリヤリ理由を作ってでもやってしまう。

 

周りの人は迷惑かもしれないけれど、

本来やりたい事をやるのに理由なんていらなくて、

止めてでもやってしまうものなのかもしれない。

 

 

 

「自信がないからできない」

と自信はよくできない理由にされがちだけれど、

実際に行動している人に話を聞くと、

「これは絶対にうまくいく!」

と思ってやった事で、

ストレートにうまくいっている事はあまりない。

 

失敗を乗り越えて試行錯誤して

長い時間、数多く、諦めずに続けたら、

結果が付いてきただけ。

 

失敗をものともしないだけの

強い想いがあっただけ。

 

行動から逃げている人からすると

自信がある人を羨ましいと思っているかもしれない。

 

でも、

そんな人が思っているような”自信”は、

きっと成功者でも持っていない。

 

「絶対うまくいく」

と信じている人は

「失敗しない」

という意味での自信はなくて、

「失敗してもいつかは成功に辿り着ける」

「まぁ最悪なんとかなる」

という意味での自信があるだけ。

 

そもそも、

どれだけ自信があったとしても、

やった事がない事にチャレンジするのに、

結果はやってみなければわからないのは当たり前。

 

ドキドキ・ザワザワする気持ちと、

ワクワクする気持ちはきっと似ていて、

それを肯定的にとらえるか、

否定的にとらえるかの違いだけな気がする。

 

 

 

やりたい事をやる時、

今までやった事をない事をやる時、

当然うまくいかない事もあるのは当たり前。

 

失敗を恐れて、

自信を勉強に求めようとするけれど、

それでも失敗する可能性は消えないのは当たり前。

 

勉強で失敗しない自信なんて付かない。

 

勉強に逃げて行動しないくらいなら、

いっそ勉強をやめてしまった方がいい。

 

逃げる理由に使っていた勉強をやめたら

人は行動に向かうはず。

 

 

勉強をやめる事。

 

実践してみます。