助けてもらう

「あなたは今、何に困っていますか?」

という質問は、ものすごく深いかもしれない。

 

お金の事、社員の事、家族の事など、

色々出てくるかもしれないけれど、

その場でパッと答えられるような困り事は、

本当に困っている事ではないと私は思う。

 

困り事に困り続けるのはストレスなので、

人は困り事に気が付いた時点で、

解決する方向に物事を進める。

 

誰かに相談して、情報収集して、行動する。

 

だから、

聞かれてすぐに答えられるくらいの段階になっていれば、

すでに解決できそうな目処がついていて、

今時点ではそれほど困っていない事が多い。

 

常に困り続けるほど、新しいチャレンジをし続けられる人は珍しい。

 

たまに、

・お金がなくて困っている。

・結婚できなくて困っている。

・痩せられなくて困っている。 etc

 

1年以上ほとんど進展なく、同じ悩みで困っていると言う人がいる。

 

そんな人はきっと、目的と手段を混同してしまって、

本当の困り事を見失ってしまっている。

 

お金も、結婚も、ダイエットも、

突き詰めればすべて何かの手段。

 

手段を実践しても、

本当の目的を達成できない事がわかってしまうと、

ワクワクを感じられずやる気をなくす。

 

1年も困っていると発信していれば、

やり方や解決策は、もう嫌というほどわかっている。

 

 

わかっているのに行動しない訳なので、

「なんのためにそれをするの?」

「それをしてどうなりたいの?」

と、目的や本当の困り事について整理した方がいい。

 

 

売上に困っていると言う社長に、

「3年で年商2倍にするとしたら何をしますか?」

と聞くと、たいてい即答できる。

 

資金繰りに困っていると言う社長でも、

「3ヶ月で1億円集めなかったら、娘が病気で死んでしまうとしたら何をしますか?」

と聞いて思い浮かぶ手段は実践されていない。

 

「なんでそれをやらないんですか?」と聞くと、

「その方法はやりたくない」と言う。

 

つまり、

売上UPも資金繰り改善もただの手段で、

目的や、本当に困っている事は別にあるという事。

 

しかし、それが何か明確に言語化できなくて、

モヤモヤしている場合がほとんど。

 

「業績を上げて社員に喜んで欲しいのに、社員のノリが悪い。

何のために頑張ろうとしているのかわからなくなってモヤモヤしている。」

 

「倒産してお世話になっている人に迷惑をかけるのがものすごく嫌だ。

けれど、お金を貸してと頭を下げて、他の人に迷惑をかけるのも嫌でモヤモヤしている。」

 

「頑張ってるね!とまわりに認められたいのに、頑張れば頑張るほど、孤独になっていく。

強がった姿を見せる事さえしんどくなって、でもそういう訳にいかなくてモヤモヤしている。」

 

 

モヤモヤしている事さえ自覚がないままに、

困り事を解決する目的を見失ってしまっているのではないだろうか。

 

 

この場合、本当はお金なんてどうでもよくて、

・社員に喜んでもらう事

・迷惑をかけて嫌われないようにする事

・自分を認めてもらう事

が目的で、本当に困っている事なのに、

恥ずかしくて、認めたくなくて、気が付かないフリをしているような気がする。

 

 

本当の困り事は必ず解決できる。

 

「人生でやり直したい事があるのに、タイムマシンが作れなくて困っている。」

なんて人はいないように、

解決できないと自分の潜在意識でわかっている事は、困り事として認識しない。

 

だから、本当の困り事に気が付くだけでいい。

あとは勝手に動き出し、問題だと思っている事を解決してくれる。

 

困り事に気が付く方法は、

まずは、自分の感情に素直になる事。

 

そして、

解決できないと思っていた事でも、

解決できると思えるように、

勉強して相談して見聞を広める事。

 

 

好きな事・やりたい事をやるために、

みんながもっと本当に困っている事を発信すれば、

応援してくれる人が見つかって、助け合う事ができて、

みんながもっと幸せになれるはず。

 

時間がない、お金がないと言っている人はよくいるけれど、

時間の作り方も、お金の作り方も、本当はわかっている。

 

 

では、本当はいったい何に困っているのだろう?

 

社員の事、家族の事、健康の事、人生の事 etc

 

上手な付き合い方は、私もまだまだ知らない事ばかり。

 

認めたくなくて、隠して、強がって、

自分でも認識していなかった意外なところに本当の困り事がある。

 

自問自答して、勉強して、人と話をして、また自問自答して、

やっと見つけられる本当の困り事がわかれば、

一歩前に進む事ができる。

 

もしかすると、そんな本当の困り事を探す事が、

人生の醍醐味なのかもしれない。

 

「あなたは今、何に困っていますか?」