人はたいてい「批判されたくない」と思っている。

しかし、批判されないように生きるのは難しい。

 

人には長所と短所がある。

物事にはメリットとデメリットがある。

1人1人それぞれに好き嫌いがある。

 

だからどんな人だって、

どんな決断をしたって、

どんな値段でどんな商品・サービスを提供したって、

必ず誰かに批判される事になる。

 

自分と他人は違う。

 

組織でも、家族でも、友人でも、

関わる人全員に100%賛成されて、

満足してもらえる選択肢なんてない。

 

批判を参考にするのはいいけれど、

動けなくなってしまっては本末転倒。

振り回されていてはストレスになるだけ。

 

他人の批判をどう解釈するか?

ずっと問われ続けてきたような気がする。

 

 

多くの人がまず取り組むのは、

批判を嫌って抑えようとする事。

 

そのための一番わかりやすい方法は、

関わる人達に認めてもらえる結果を出す事。

 

特にビジネスの世界においては、

「売上はすべてを癒す」と言われるように、

結果さえ出せていたらほとんどの批判は収まる。

 

会社が急成長していれば、

多少社長の人格に問題があっても、

敏腕経営者と言われてチヤホヤされる。

 

逆にその人格のおかげで成功できたと褒められる。

 

何事も勝てば官軍。

 

ある意味前向きで明るい。

感情的にも勝者を目指す方がカッコよく見える。

 

さらに、やるべき事もシンプル。

人よりも本気で行動すればいいだけ。

頭を使って努力して頑張れば結果は出せる。

 

だからほとんどの人が、

勝負に勝つ事を考える。

 

他人よりも早く成長する事を。

競合よりも魅力的な店づくりを。

お客様・社員に選んでもらえる会社づくりを。

 

勝てる事を疑わず、

頑張ればなんとかできると思い込む。

 

 

しかし、これがなかなかうまくいかない。

 

 

なぜなら、まわりの人・会社も同じ事を考えているから。

 

 

厳しい勝負の世界。

必ず勝者と敗者が出てくる。

しかも、上には上がいる。

 

みんなが他人・他社より結果を出すなんてできない。

 

 

本気でやればできるわかっていても、

人より頑張り続けるのはしんどい。

 

本当はやめたいのに、

何かに取り憑かれているかのように、

頑張っている人も多いような気がする。

 

 

人より稼ぎたい。目立ちたい。成功したい。

それで情熱を燃やし続けられる人は大丈夫。

 

認められるほどの結果を出すために、

ガムシャラに頑張れる人はそれで大丈夫。

 

それでうまくいかせられる人は大丈夫。

 

実際、勝てそうな状況が見えていたり、

多少なりとも勝てているうちは結構楽しい。

 

しかし、自分の器以上に頑張って、

それでも結果を出せない事が続くと、

自分に価値がないように思えて疲れてしまう。

 

自信喪失。自己否定。

 

自分の器を大きくして、

頑張り続ける道もあるけれど、

違う道を模索するのも素晴らしい事。

 

 

誰かが勝手に決めた

ルール・常識の中で結果を出すために、

ムリして努力しなくてもいい。

 

自分が決めたルール・常識の中で、

自分らしくやりたい事をやって、

幸せに生きるあり方も面白い。

 

これも違う意味での勝者であるはず。

 

 

幸福感が多様化している今の時代、

これが結果として、

意外にうまくいっているケースも多い。

 

 

人の目を気にせず、

言いたい事を言って、

やりたい事をやって、

自分らしく誰かに喜んでもらえる事をする。

 

その個性を上手に発信していけば、

そのスタンスを好きな人が共感して集まって来てくれる。

応援してくれる。

そして居心地のよい場所が生まれる。

 

その結果、頑張らなくても、

ムリをして頑張っている人以上に、

いい仕事ができるようになる。

 

 

頑張って結果を出したって、

引きずり落とそうとする人がいる。

妬む人がいる。

 

どんな生き方をしたって、

誰かに批判されるんだから

頑張らなくたって同じ事。

 

本当は頑張りたくないのに、

ムリに頑張ってしまっては苦しい。

成功したって幸せじゃなければ意味がないはず。

 

 

とはいえこの、

「頑張らなくてもいい」という言葉の捉え方が

人によって違うために、分かり合えない事が多い。

 

「頑張らなくてもいい」は、

その人なりに必死に頑張ってもうまくいかなくて、

苦しんだ経験があるからこそ響くもの。

 

頑張るからこそ幸せになれると信じている人や、

必死に頑張った事がない人には意味がわからない。

 

必死に頑張っている最中の人にとっては、

イライラさせる言葉になるかもしれない。

 

 

なぜならイライラは、

羨ましいと思う感情と繋がっているから。

 

何も思っていなければイライラなんてしないし、

批判する気も起きない。

 

 

本当は自分も頑張りたくないからこそ、

頑張らない人を見ると批判したくなる。

 

本当は自分も責任から逃れたいと思っているからこそ、

無責任な人を見ると批判したくなる。

 

本当は自分もガマンしないで生きたいからこそ、

自由に人生を楽しんでいる人を見ると批判したくなる。

 

それが批判が生まれる原因。

 

だから強い批判をされるという事は、

人から羨ましがられるほどの成功の前触れ

と言えるかもしれない。

 

 

会社においてはまずは社長から。

 

社長自身が自分らしく人生を楽しむからこそ、

イライラが収まって、

会社の雰囲気が明るくなる。

 

そして社員の力を

うまく発揮できるようになって結果に繋がる。

 

 

責任のある立場の人こそ、

古い固定概念に縛られず、

もっとラクに生きる道があってもいいはず。

 

頑張ってもうまくいかない人にとって必要な、

頑張らないでうまくいかせられるやり方を

もっと突き詰めていきます。