ダイエットに失敗したり、

成功してもすぐにリバウンドしてしまう人は多い。

 

失敗したら「失敗しちゃった」と

笑って済ませられればいいのに、

人によっては自分を責めてしまう。

 

そんな人が新しいやり方に飛び付いて頑張ったところで、

頑張る事自体がストレスになっているから

習慣化させられず失敗が続く事になる。

 

「人生を変えるために本気で痩せる!」

と強い動機があって覚悟を決められていたら、

ダイエットはすでに成功している。

 

ダイエットを成功させられないほとんどの人は、

「なんとなく痩せられたらいいな」

「痩せたいけれど生活習慣まで変えたくない」

くらいに思っている。

 

それがお金・時間を注ぎ込み、

関わる人を増やす事によって、

「痩せなければならない」

に変わってしまうと苦しくなる。

 

 

これは、経営・仕事に苦しむ人と

同じような気がする。

 

本気で規模拡大させたい訳でもないのに、

なんとなく規模拡大を目指してしまう。

 

社員・お客様の大きな喜びを実感し続けられればいいけれど、

元々、規模拡大を目指して集まった訳ではない社員がほとんど。

 

規模が10倍になったからといって喜びが10倍になる訳でもなく、

逆にクレームや余計なストレスが増えるという現実に躊躇する。

 

まだ見ぬ誰かのためにリスクを取ってチャレンジするには、

それ相当な動機が必要となるのでなかなか頑張り切れない。

 

一歩引いて考えられる人はいいけれど、

一度言った事・力を注ぎ込んだ事から逃げたくないと、

まわりの人と比較され頑張らないのは格好悪いと、

本気でやりたくもない事に縛られると大変。

 

 

成功するやり方を知っていたとしても続かない。

やり切れば成功するとわかっていても、

ほとんどが途中で諦めてしまう。

そして次の新しい業績UPのテクニックに振り回され続ける。

 

・成功させなければいけない。

・結果を出さなければいけない。

・成長させなければいらない。

・責任を取らなければいけない。

・人に迷惑をかけてはいけない。

 

そんな思い込みが人を苦しめる。

 

人は自分の器以上に頑張ろうとしたところで続かない。

苦しんでやっていたらさらに長続きしない。

 

 

成功しない根本的な原因は、

成功する方法を実践・継続できない心の部分にある。

 

 

「しなければいけない」という想いに囚われて、

頑張ってまでやりたくない事をやってしまうと、

自然体から遠ざかって苦しくなる。

 

 

昔ながらの根性論で、頑張って成功してきた人ほど、

「頑張らなければ成功しない」と勘違いする。

 

頑張らない自分に、

そして結果の出せない自分には価値がないと、

勝手に思い込んでしまって周囲を振り回す。

 

 

「問題を問題と思っている事が問題。」

本当にそう思う。

 

無理して痩せる必要がないのと同じように、

魂を売ってまで会社を守る必要なんてないはず。

 

社会にとって必要だったら広がるし、

社会にとって不必要だったら衰退するのが当たり前。

 

私利私欲だけのために拡大させたり、

生き残らせる事だけを目的に、

流行の小手先テクニックに頼り切って頑張ろうとするから、

本質を見失い、信用を損ね、寿命を縮める。

 

自分の良心に従って、経営理念に従って、

価値を提供し続けようとしていれば、

会社は自然な形に落ち着く。

 

会社に万が一の何かがあったとしても、

社会にとって必要な会社であれば、

誰かに助けてもらえて生き残る。

 

誰にも助けられないような会社であったとすれば、

その会社は社会にとって必要なかったという事。

 

盛者必衰。

すべての会社が順調に成長し続けたとしたら、それこそ不自然。

人にも会社にも寿命があるのが自然。

 

倒産・廃業が悪い事とは限らないし、

そもそも、人にとって何がいいかさえ、とても曖昧。

 

 

今、成功していれば過去の行動は賞賛され、

今、失敗していれば過去の行動は非難される。

 

今が幸せだと「過去の出来事のおかげ」になって、

今が不幸だと「過去の出来事のせい」になる。

ただそれだけ。

 

会社延命のためのリストラを、

自慢げに語る人もいれば、

罪の意識を抱えたまま苦しんでいる人もいる。

 

会社を倒産させたおかげで幸せを感じられている人もいれば、

会社を倒産させたせいで後悔している人もいる。

 

 

「何が正解か?」

万人共通の客観的な基準なんてない。

 

「あなたは今幸せですか?」

と死ぬまで自分に問われ続けるだけのような気がする。

 

 

そう思うと、

「問題を問題と思っている事が問題」

と思う事さえも問題ではない。

 

問題なんてどこにもない。

 

ダイエットに失敗する人がいても、

経営・仕事に失敗する人がいても、

それで苦しむ人がいても、

それさえも問題ではないという事。

 

人生を楽しめる人は楽しめばいいし、

楽しめない人は無理に楽しまなくてもいい。

 

楽しめない期間・苦しみが大きいほど、

楽しめるようになった時の喜びが大きくなる。

そしてその経験が誰かの役に立つ。

 

 

目の前の出来事はただの現象。

 

何事にも執着せず、

目の前に現れる出来事を、

自然な形で淡々と楽しんでいくもよし。

抵抗して戦ってみるもよし。

 

ラクに生きるもよし。

頑張って生きるもよし。

 

色々な経験するからこそわかる事がある。

 

ありのままを受け入れる事で、

見える景色がまた変わっていくような気がします。