ゲーム、マンガ、映画、スポーツetc、

エンターテイメントは

私たちに感動を与えてくれるステキなもの。

 

「伝え方・魅せ方などを学べる」

などのメリットもあるかもしれないけれど、

それ以上に

エンターテイメントが楽しいから・好きだからという理由で

お金・時間を使っている人が多いはず。

 

 

しかしエンターテイメントは

古い世代の人の価値観からすると、

すべて「暇つぶし」に分類される。

 

会話の途中でスマホを見ているだけで

「会話がつまらないから遊んでいる」

と勝手に勘違いして嫌な気持ちになる人もいる。

 

会話の途中でさえ気になるほど、

スポーツなど何かに熱中している事を

好意的には受け取ってはもらいにくい。

 

みんな違ってみんないいはずなのに、

価値観が違いすぎて分かり合えない。

そこに価値がある事を理解されにくい。

 

しかしこの価値観がわからないと、

「既読スルー」が当たり前な

若い人達とのすれ違いは増えていく。

 

 

例えば、

「遅くまでマンガなんか読んでいないで早く寝なさい!」

と叱りたがる親は今でもいるけれど、

「何が悪いのか意味がわからない」

というのが若い人達の価値観。

 

例えばこれが勉強だったらどうだろうか?

 

「こんな遅くまで教科書なんか読んでいないで早く寝なさい!」

と深夜まで勉強する子供を叱りたがる親はほとんどいない。

 

では例えばこれがサッカーの練習だったらどうだろうか?

 

「寝る間も惜しんで練習をしていて立派だ」

と応援したくなる親も多いはず。

 

このように、

お金への繋がりが見えやすい勉強や、

苦しんで頑張る練習は素晴らしいとなりがち。

 

その割に、楽しんで熱中する

エンターテイメントに対しては、

「娯楽=暇つぶし=ムダ=価値がない」

という固定概念がある人が多いように思える。

 

 

しかし、

今活躍するクリエイターも、マンガ家も、映画監督も、

古い世代の人の価値観で批判されていた「暇つぶし」を

他人の目を気にせずに熱中してやり続けた人達。

 

彼らも一歩間違えれば

親のスネをかじるだけのニート・フリーター。

 

売れる前は決して評価されなかったような人が、

今は成功者として表舞台に出てきているにもかかわらず、

エンターテイメントに対する評価はまだまだ低いように思える。

 

 

今の時代「暇つぶし」には価値がある。

「暇つぶし」に熱中する人にも価値がある。

そして今後さらに価値を増していく。

 

日々の生活が一杯一杯だったひと昔前は

エンターテイメントにお金・時間をかけられなかった。

 

しかし、衣食住が満たされた今の時代、

多くの人が電車や待ち時間で

スマホゲームをして楽しんでいるように、

このエンターテイメントにかけられるお金・時間は多くなってきた。

 

ビジネスにおいても、

生活必需品を提供したり、

わかりやすく困っている人の助けになるような事業よりも、

暇つぶしに関わる事業が伸びているように見える。

 

好きなアイドルを追いかけてライブを見に言ったり、

好きなグッズを集めたり、

自分の世界観を表現するために何百時間かけて何かを制作したり。

 

そんな熱中してのめり込める何かを分かち合って、

応援されて仕事にできるインフラが整ってきている。

 

やっている本人さえその価値を

自覚・認識していないケースも多い。

 

でも、少なくとも、

数百時間でも、数百万円でも掛けられるほど

熱中できる何かがあるだけでもとても素晴らしい事。

 

人生をより華やかで楽しいものにしてくれる。

 

 

損得勘定はわかりやすい1つの判断基準。

 

シンプルで、何事もドライに考えられる。

迷わずに済むから楽。

人に説明する時も理由が明確で、理解・納得させやすい。

 

しかし、

エンターテイメントに熱中する価値は

損得勘定では測れない。

 

それは、日本人なら誰しもが持っているはずの、

花を愛でるような価値観に似ている。

 

趣味で花を育てて楽しんでいる人に、

「食べられない花を育てて何か意味あるの?」

「メリットあるの?それで儲かるの?」

「どうせなら食べられる植物育てた方がいいんじゃない?」

と言うのは何か違う。

 

「プレゼントで花をもらうくらいなら、食べ物をもらった方が嬉しい」

「花なんかにお金を使うなんてもったいない」

と言う人は心豊かではないように思える。

 

自分にとって美しいと思える何かを愛でる価値は、

損得勘定では測れない。

 

階層が違う話で分かり合いにくいけれど、

そこには人それぞれに違う趣味と、独自の価値基準があるだけ。

 

 

近代教育の流れで広がった受験戦争、就職戦争。

 

それが同じ評価基準・数字比較による

競争を煽る価値観に繋がったような気がする。

 

「メリットのある事が正しい」

「儲かる方が正しい」

と損得勘定で測ろうとする人を増やしてきた。

 

しかしそこに愛情があるかは別物。

 

比較して勝負に勝ったり、

メリットを最大限に得たりする事を目指す生き方は、

幸せを追求する上では遠回り。

 

そこにシンプルに楽しさを生み出すエンターテイメントが、

近代教育の弊害を乗り越えるための

風穴を開けているのかもしれない。

 

 

 

感動するとか、楽しいとか、気持ちいいとか、

心を満たすための行動は、

損得勘定とは一致しない事が多い。

 

好きなもの・好きな事に

最大限のお金・時間を注ぎ込む事は

人生を楽しむ上でとても大切な事。

 

それを守るためにも持った方がいい判断基準は、

自分で自分を素晴らしいと思えるかどうか。

 

どんな数字・結果でも、自分が満足していればそれでいい。

どんな作品でも、自分が美しいと思えればそれでいい。

 

どこの誰が何と言おうが、自分の評価は自分がするもの。

 

誰に何と批判されても、

自分の心を他人軸に持っていかれないようにする事。

 

その上で他人の評価を自分の活動に活かせばいい。

 

 

成績とか数字とかお金とか、

「比較による他人評価」に依存させるような近代教育の弊害を

今こそ乗り越えるタイミングが来てるような気がする。

 

他人の評価・口コミ・損得勘定に惑わされず、

自分の感覚・価値観を信じて道を選択する事。

 

人が離れて孤独になるように思えるけれど、

離れていくのは表面的な付き合いの人だけ。

 

キチンと発信すればコアな理解者が増える。

 

そして突き進むほどに面白い出会いが増えるワクワクする道。

共に歩んでいけたら嬉しいです。