人は寂しさを抱えて生きている。

 

みんな寂しさを解消できなくて苦しんでいる。

 

その苦しみの原因が寂しさである事さえ、

自覚できていない人は多いかもしれない。

 

 

妬み。悲しみ。怒り。

誰かが誰かをいじめたり、争ったりするのは、

わかってもらえなくて寂しいから。

 

成功者や偉い人だって、

実は寂しさで苦しんでいる。

 

それがわからなくて、

自分だけが報われないと思えて

寂しいから妬む。

 

頑張った事が伝わらなくて、

思い通りにならなくて、

自分の努力・過去を否定されたようで

寂しいから悲しむ。怒る。

 

 

お金、友達、体重、見た目、名誉etc、

一人一人に基準があって、

寂しく感じるそのレベルが違うだけで

みんな同じ寂しさを抱えて生きている。

 

 

寂しさが生まれるのは、

社会の構造上、仕方のない事かもしれない。

 

というのも、今の社会は、

特定の誰かがいなくなったとしても

困らないで済むように発展してきた。

 

自分がいなくても大丈夫にしたい社会的・組織的な構造と、

自分がいなければ困ると言われるくらい

自分の存在意義を見出したくなる欲望。

 

それが反発し合うように寂しさを生み出す。

 

人と違う事をして、新しい事にチャレンジして、

自分がいないと困る存在になろうとしたところで、

その人に依存しすぎるリスクを埋めるように、

組織・社会は発展する。

 

これがきっと、寂しさを生み出す根源的原因。

 

寂しさはそこまで人同士が助け合わなくても、

便利に生活できる社会を望んだが故に生まれたもの。

 

だから、助け合わなければヤバいくらい困った状況に陥れば、

人は必然的に仲良くなって寂しくはなくなる。

 

しかし今さら、不便な社会には戻れない。

 

そこで社会は寂しさを埋めようと動く。

 

その手段の1つが共通の敵。

 

敵国を作るおかげで国内がまとまる。

犯罪者や頭がおかしいと言われる人のおかげでみんなが団結する。

宇宙人が攻めて来れば、ある意味、世界は平和になる。

 

寂しさから気を反らすために、

簡単に寂しさを解消するために、

必要悪は生み出される。

 

 

また何かに依存させるのも寂しさ解消の手段。

 

子供・恋人・部下を自分に甘えさせる。

お金や力で自分のコントロール下に置いて、

自分がいなければ困ると思い込もうとする。

 

弱い人・可哀想な人を作り出す事で、

自分の存在意義を感じようとする。

 

自立型組織とか自立支援、自立教育とかよく言われるけれど、

みんなが自立してしまったら寂しく思えてしまうからこそ、

手放したくなくて、なかなか進まないのかもしれない。

 

 

寂しさを忘れるくらいに没頭できる好きな事を見つけて、

チャレンジし続けられれば、

寂しさを感じなくても済むけれど、

暇になったり、現実に戻ると、

ふとした時にすぐ寂しさが襲ってくる。

 

やった事のない事をするのは怖いし、うまくいかない事も多い。

試行錯誤の連続の中で、そこに辿り着くまでがなかなか大変。

 

 

そんな中で、

最初の恥ずかしさだけ乗り越えれば、

誰でも前向きに寂しさを解消できる方法がある。

 

それが、すべてをさらけ出す事。

 

人はわかって欲しいと願っている割に、

中途半端に本音を隠すから、

わかってもらえなくて寂しくなる。

 

伝えていないから、わかってもらえていないだけ。

 

もっと言えば、

自分で自分の事さえわかっていないのに、

人に伝えられる訳がない。

 

寂しさも含めてすべてさらけ出して、

仲間と分かり合えたら寂しくなくなる。

 

分かり合えるから仲間になれるのか、

さらけ出すから仲間になれるのかはわからないけれど、

人はみんなが思っている以上に優しい。

 

「あの人は寂しくて苦しんでいるんだ」

とまわりの人にわかってもらえれば、

まわりの人も配慮してくれるようになる。

 

 

誰かと比較して、羨ましいと思ってしまう人は多いけれど、

隣の芝生を見てお互いにそう思っているだけの事が多い。

 

価値を感じる部分が違うだけ。

 

お互いがわかり合えたら、

「自分が寂しいからって人に当たるのはカッコ悪い」

「アイツだって強がっているけど寂しいんだ」

といじめたり、争ったりする事がバカバカしくなる。

 

寂しいのはみんな一緒。

楽しく没頭できるほどの何かが、

見つけられていないのはみんな一緒。

 

だから対等な立場の仲間として、

一緒に探していければいい。

 

 

守るべき大切なものがある人ほど

本音をさらけ出しにくくて苦しむけれど、

いいところも悪いところもあるのが人間。

 

今はさらけ出す事で

嫉妬して許せなくなって

後ろ指を指す人もいるかもしれない。

 

それでもさらけ出して、

楽しそうに生きている人を見れば、

もっと自由に人生を楽しめる人が増えていくはず。

 

 

窮屈な人生からの脱却。

情報化社会の中で、その流れは明らかに来ている。

 

未来はきっともっとワクワクするものになる。

 

そう思います。