「しなければならない」と思って仕方なくやる事と、
「したい」と思って自発的にやる事では、
力の入り具合も充実感も全然違う。
私を含め、どんな人でも、
やりたくないけれど、仕方なくやっている事は意外に多いのかもしれない。
例えば、厳しい経営状況に苦しんでいる社長。
社員のため、お客様のためにも続けたいという気持ちで頑張っている社長と、
自分のプライドのために仕方なく頑張っている社長では、同じような状況でもその苦しみは違うはず。
赤字体質の会社を続ける事によって、
社員は不幸になり、お客様には喜んでもらえず、関係先にも迷惑をかけ、
社長も苦しむくらいなら会社を辞めてしまった方がいいかもしれない。
つまり何が言いたいかというと、
「会社を続けなければならない」という固定概念を持ったまま、
何も考えずにと頑張ってしまうと、「しなければならない事」になってストレスになる。
「倒産してもいい」という選択肢を持った上で、
何のために倒産させたくないのかを深く考えて選択して行動すると
「会社を続けて⚫︎⚫︎をしたい!」とプラスの考え方に変わる。
会社の規模を拡大させるのも、会社を続けるのも、お客様に商品・サービスを売るのも、
それは目的ではなくて、本来すべて、誰かに喜んでもらうための手段。
だから、目的を達成するために、いろんな選択肢があったっていいはず。
頑張るというのも同じ事。
私はよく「そんなに頑張らなくていいんじゃない?」と言うけれど、
それは「頑張らなくてはならない」から頑張っているのか、
「頑張りたいから頑張っている」のかを考えて欲しいから。
頑張りすぎて、何のために頑張っているのか忘れてしまっている人は結構いる。
それが「頑張りたいから頑張っている」状況になれば充実感が芽生えてくる。
・売上を落としてはならない
・借金をしてはならない
・社員を辞めさせてはならない
・法律を守らなければならない
・家族に迷惑をかけてはならない
当たり前に思えるような事でも、本当に自分の頭で考えた上で選択していれば、
「しなければならない事」が自分で選んだ「したい事」に変わる。
色々な制約にがんじがらめになって苦しんでいる人は、
いったんすべてをゼロに戻して、
・本当にやりたい事は何なのか?
・何が目的で何が手段なのか?
を整理するだけでも、心がだいぶ楽になるはず。
何かに困って追い込まれた時、
「とにかく短期間・低コストで売上あげるにはどうしたらいいの?」
のような、テクニックに走りがちな質問が増える。
もしあなたが、そんな困っている人にアドバイスを求められたら、
「何をすべきか?」について答える前に、
「短期間・低コストで売上あげてどうしたいの?」と、
その人が本当にしたい事について整理するところからはじめてあげて欲しい。