もし、小さな子供や高校生から、

「親友と同じ人を好きになってしまって苦しい。」

と恋愛相談をされたとしたら、

どんな対応をするだろうか?

 

ほとんどの人が

「頑張れ!」

「勇気を出して!」

と微笑ましい気持ちで応援したくなるはず。

 

ではもし同じ事を、

45歳のモテなさそうなおじさんから

相談されたとしたらどうだろうか?

 

きっと態度・発言は変わるはず。

 

「いい大人なんだから」

「揉め事に巻き込まれるのは嫌だから勘弁してくれよ」

と笑えない感じになるような気がする。

 

やっている事は同じなのに、なぜだろうか?

 

 

それはきっと、

自分の経験に

理由の1つがあるような気がする。

 

自分が青春の甘酸っぱさを経験して、

喜びも苦しみも昇華させて乗り越えている人は、

「勇気を出して行動をした方がいい」

などと自信を持って言える。

 

成功しても失敗しても、

若い人同士のその後の成長や笑顔の結末を知っているから、

微笑ましい気持ちで応援できる。

 

逆に、熟年同士のドロドロは、

自分が経験していないから、

その後の笑顔の結末をイメージできないから、

応援がしにくい。

 

そう思うと人は、

経験・疑似体験によって、

そしてその後の明るいイメージを持つ事によって、

相手に優しくなれるようにできているのかもしれない。

 

 

例えば、

サラリーマンを辞めて起業しようとする若者に対して

「頑張れ!」

と応援したり、背中を押す事ができるのは、

起業を経験して良かったと思っている人 

もしくは、 

書籍や人の話による疑似体験で起業は素晴らしい事だと認識している人だけ。

 

逆に起業は怖い事だと認識している人ほど、

ノリと勢いで起業しようとする若者を否定しがち。

 

同じ出来事でも、

同じ経験・疑似体験をしていても、

捉え方によって楽しいか苦しいかが変わる。

 

起業のプラスの面を強く見ている人なら、

「毎日が刺激的になって楽しい。」

などと言うかもしれない。

 

マイナスの面を強く見ている人なら、

「お金がなくなって、家族に迷惑をかける。」

などと言うかもしれない。

 

何事も経験・疑似体験によって、

それを明るいイメージで

肯定的に捉えられるように昇華させる事によって、

人としての器は大きくなっていく。

 

 

では、先ほどの恋愛相談で、

相談してきた相手が70歳の

おばあちゃん・おじいちゃん同士だったとしたらどうだろうか?

 

70歳のおじいちゃん・おばあちゃんの恋愛事情なんて、

なかなか経験・疑似体験できるものではない。

 

その後の笑顔のイメージができない状況だった時、

人はどんな対応をするのだろうか?

 

「おじいちゃんが恋愛なんて気持ちが悪い」

と思うのだろうか?

 

それとも、

「残り短い人生なんだから結ばれて欲しい」

と、応援したくなるのだろうか?

 

それはきっと、

相談された時の

自分の心の余裕に依存しているのかもしれない。

 

今の自分が、

結婚したいけどできなくて苦しんでいる状態だったとしたら、

70歳で青春しようとするおじいちゃん・おばあちゃんに対して、

「70歳で再婚なんてムリ!」

ときっと否定したくなる。

 

逆に、もし今の自分が

心に余裕がある状態だったとしたら、

「相手はどんな人?」

「なんか私にできる事ある?」

と応援したくなるかもしれない。

 

心の状態が平穏であるほどに、

自分が相手を肯定的に捉えて応援しやすくなる。

 

 

だからといって、

相手を否定するのが悪い訳でもないはず。

 

否定する人をマイナスに捉えがちだけれども、

「やらない方がいい」

と止めてくれる人・アドバイスしてくれる人は貴重。

 

否定する事だって、

ただ相手の役に立ちたいという

優しさから来ている。

 

誰かに否定されたくらいでやめるくらいの意思の弱さだったら、

やらない方がいいという意見もある。

 

受け取る側が肯定的に捉えたらいいだけの事。

 

 

他人の態度・発言・行動で何か引っかかる時、

そこにはなんらかの心のキズがある事が多い。

 

例えば、

「太っている」

と言われて傷付くとしたら、

自分が太っていると思っていると言う事。

 

そして自分が自分で「太っている=悪い」と思っているという事。

 

もし、デブと言われるくらいの方が良いと思っていたら傷付かない。

 

マツコデラックスが痩せてしまったとしたら、

マツコデラックスらしさが消えて魅力が薄れるのと同じように、

「太っている=悪い」

とは限らない。

 

 

直接的に迷惑を掛けられる訳でもない事にイライラする人もいるけれど、

そんな人はきっとそこに嫉妬の感情がある。

 

そこに気付いて、認めて、昇華させられたら器が広がる。

 

例えば、

電車内でメイクにイライラする人がいるけれど、

綾小路きみまろさんが言うように、

「ガタゴト揺れる電車で化粧をしても大丈夫なくらい大雑把な顔をしている」

と捉えられれば、イライラせずに流せるようになるかもしれない。

 

 

子供同士の取っ組み合いを

イジメと捉える人もいれば、

ジャレ合って遊んでいると捉える人もいる。

 

親が子供に厳しく当たるのを、

虐待と捉える人もいれば、

教育・躾と捉える人もいる。

 

直接的に自分と関係のない事までイライラしてしまう時は、

そこに何かマイナスの感情がある事が多い。

 

それはきっとステキな気付き。

何かを経験・疑似体験できるステキなチャンス。

 

うまく活用すれば器は広がる。

 

笑いにして癒す事もできるようになる。

 

見て見ぬフリをしてきたイライラや嫉妬をうまく活用する事。

肯定的に捉えて自分の心の癒していく事。

 

チャレンジしていきます!