「今の日本には明るい将来が見えない!」

「自分に自信を持てない子供たちはかわいそうだ!」

と言う人はいるけれど、

子供たちは本当にかわいそうな存在なのだろうか?

 

少なくとも私のまわりの小学生たちは

楽しそうに学校に行き、公園で遊んで、

プールに行って、お菓子を食べて

将来の不安なんて全くない。

 

今を全力で楽しんでおり、

とても幸せそうに見える。

 

中学生・高校生だって、

意外にしっかりしている。

 

 

とらえ方は人それぞれだし、

確かに大変な状況にある人もいるかもしれない。

 

ただ傾向として、

「日本の教育は問題だ!」

と言う人は、その長所を見ないで、

短所だけを切り取って

問題にしているように思える。

 

 

物事はすべて、

長所も短所もある。

 

問題の一部分だけを切り取って、

先生・協会の理事・政治家・大企業の偉い方etc、

どちらか一方を完全な悪人に仕立て上げて叩くのは、

優しくもなければ、美しくもない。

 

それでも、

ストレスの捌け口なのか、

「今の日本の教育は間違っている!」

「子供たちの未来のために変えていかなければならない!」

と言って誰かを叩くのは共感されがち。

 

 

そのシンボルとして使われるのが、

かわいそうな立場にあるように思える子供と、

傲慢に見える先生。

 

そんな偏ったニュースに人々が注目し、

弱い方をかわいそうだと応援して、

強い方をみんなでイジめようとする風潮は止まらない。

 

きっとそれがリアルな勧善懲悪のストーリーで、

わかりやすくて気持ちが良いからだろう。

 

子供が正義で、権力を持った大人が悪者。

ドラマやマンガに出てきそうな展開。

 

そんな悪者を懲らしめる喜びを求めるニーズのために、

わかりやすい悪者はマスコミ好み。

半強制的に生み出される。

 

 

現実的に、

どちらかが一方的に正しくて、

どちらかが一方的に間違っているような

わかりやすいケースで争う事はほとんどない。

 

その場合、

間違っている方がすぐに折れて、

争いにまで発展しない。

 

お互いが正義だと思っているからこそ、

誰かのために譲れないものがあるからこそ争いになる。

 

ただそれだと

わかりにくくなって都合が悪いから、

片一方を悪に見せようとする。

 

憎しみを生み出し、

みんなでイジメる。

 

そのやり方は、

「世界の平和のために!」

と言って戦争させようとするのと

同じに手口に思えてしまう。

 

 

 

すべては物事の見方次第。

いつも幸せ感じている人ほど、

楽しい事に目を向けるのが得意。

 

長所を見つけるのが得意な人ほど、

人を好きになれる。

 

わかっているはずなのに、

それでもなぜ人は

不幸や短所を見つけて

叩こうとしてしまうのだろうか?

 

思えば、

夫婦喧嘩も、

嫁姑問題も、

会社の人間関係も同じ。

 

不幸を探して悩んだり、

たいてい短所を指摘・是正しようとして

対立する事から生まれる。

 

そのベースにあるのが、

人間は問題を見つけるのが上手という事。

 

人間は生物学的にリスク回避を考えて、

問題を見つけるのが得意になったと聞いた事がある。

 

実際、

誰かの短所を見つけて

ネタにするのは面白い。

 

綺麗事ばかりだと退屈な割に、

誰かの悪口は盛り上がる。

 

私を含めて、

長所を見つけて褒めた方がいいとわかっていても、

短所を探してしまう。

 

そう思うと、

短所探しをうまく活かす事、

”短所探しの長所”を探して伸ばした方が現実的なのかもしれない。

 

 

実際、短所探しは、

ストレスの捌け口や、

共通の話題になっていて

ある意味、人の役に立っているとも言える。

 

笑点でのやり取りは短所・悪口なのに

嫌味なく思えるのは、

笑いに変えられているから。

 

同じように短所探しを、

笑いにまで昇華させてしまえば、

もっと笑顔が増えるはず。

 

 

どんな組織でも、

人がたくさん集まれば変わった人もいる。

 

一定割合で言われた通りの事をできない人もいる。

 

すごいミスやクレームをもらう時もある。

 

せっかくミスやクレームが起こるのなら、

毎回その度に怒るよりも、

「そんなミスできるなんて超面白い!」

「そんなクレームもらうなんてネタとして面白い!」

と笑い飛ばしてしまった方が前向き。

 

笑いに変えられたらみんなが笑顔になる。

 

何か問題があると、

「誰かが悪いから」

「何かが悪いから」

短絡的に考えてしまいがちだけど、

今ある問題は、

長所を取るために短所に目を瞑って選んできた選択の結果。

 

ミスやクレームをなくそうとすると、

チャレンジをさせない風潮になるだけで、

組織にとってマイナスな結果になりがち。

 

短所は長所の裏返し。悪い訳じゃない。

ミスやクレームもチャレンジした結果で起こるもの。

 

人の短所もミスやクレームもゼロにはならない。

 

無理にゼロにしようとすれば、

逆に別の何かを失う。

 

そこに頑張って教育してストレスを溜めるよりも、

人はミスをするという前提で、

それでもうまくいかせる方法を考えた方が前向き。

 

 

物質的に豊かになって、

おいしい飲食店よりも、

まずい飲食店の方がレアで話題になるくらいになった今の時代。

ミスやクレームを笑いに変えられる土壌は整ってきているはず。

 

社会は今までも、

清濁併せ吞んだ形で成長・発展してきた。

 

その濁った部分だけを取り除こうとしたって、

トカゲの尻尾切りにしかならない。

 

問題をゼロにしようと叩いたって、

前には進まないし、

息苦しくなって悪循環にハマるだけ。

 

苦しい事も悲しい事も、

それをネタに笑い飛ばすくらいが

きっとちょうどいい。

 

「次はこう来たか!」

と肩の力を抜いて、

裁かずに笑い飛ばす。

 

そうすれば短所をチームで補いあって、

短所の裏にある長所が輝くようになっていく。

 

自然な感じでミスもクレームも減っていく。

 

楽しくごきげんだからこそうまくいくはず。

 

そして何より、

失敗を笑い合える組織・社会の方が

明るくて楽しくて自分好み。

 

物語を通じてもっと広めていきたいです!