好きな事の話をするのは楽しい。
音楽でもスポーツでも、趣味の話はそうだ。
野球好きが集まったら野球の話で盛り上がる。
お酒好きが集まったらお酒の話で盛り上がる。
また、スポーツ選手やアーティスト、エンジニアなど、
仕事が好きでたまらない人は、お酒の席でも仕事の話で盛り上がる。
では、社長が集まって経営の話で盛り上がるかと言えば、そんな事はあまりない。
ゴルフやプロ野球チーム、女性関係の話の方が盛り上がったりする。
経営の話をすると、「そういうマジメな話はいいから!」と言われる事もよくある。
現場の仕事は大好きでも、経営の仕事が大好きな社長は意外に少ない。
社員に「やる気を出して欲しい!」と望む前に、まずは上の立場の人から。
社長が自社の経営の仕事を楽しく感じられないような会社で、
社員が未来に希望を持てる訳がない。
社長にこそ仕事を大好きになって、楽しんでやって欲しいと思う。
そんな仕事を好きになれない人の特徴は、
すべての仕事に良い面と悪い面がある中で、なぜか悪い面ばかりを見てしまう事。
基本、社員に感謝はされず、褒められる事もなく、孤独で寂しい社長の仕事。
「うまくいったら社員のおかげ。失敗したら社長の責任。」
わかっているけどやっぱり辛い。
業界が悪い。政治が悪い。競合が悪い。先代が悪い。社員が悪い。
自分のせいと思いたくなくて、逃げて他の誰かのせいにしたくなる。
「他の業種ならうまくいかせられるはず!」
とやってみても、今度はまた別の悪い面を探して不満になる。
そんな社長に何を言ってもあまり変わらない。
一番効果的なのは、同じような立場で仕事をしている社長が
ワクワク楽しそうにしている姿を見せて、気が付いてもらう事。
憧れの仕事の筆頭であるプロスポーツ選手や芸能人。
ものすごく厳しくて大変な仕事なのに、憧れる人が多いのは、その姿が輝いているから。
テレビにはなかなか映らない、輝いている社長は世の中にたくさんいる。
私もそうだったように、その輝いている社長の姿を見て感化される人は絶対にいる。
社長が変われば、それは管理職、そして一般社員まで広がっていく。
今、社長の仕事を楽しめている人は、ぜひ楽しめていない社長にその姿を見せてあげて欲しい。
ライブドアショックをキッカケに、社長は昔ほど憧れの存在ではなくなったけれど、
せめてその会社の社員には「社長みたいになりたい」と思ってもらえる存在でいて欲しい。
社長ほど夢を語れる立場の仕事はない。
そんな社長という仕事の素晴らしさを、
輝いている社長の取材を通じてもっと広めていきたい。