今、会社で起きている人間関係の問題の原因。
それは「わかって欲しい!」のぶつかり合い。
例えば部下がアドバイスを受け入れてくれずに行動しなかったり、
失敗に対して言い訳されたりすると、上司は部下にイライラする。
上司が伝えたい事は、
「失敗を受け入れて、反省して行動しろ!」という事なのに、
それを聞いた部下が伝えたい事は、
「頑張ったんです!僕は悪くないんです!」という言い訳。
上司:「なんで言った事やらないんだ?」
部下:「やろうとしたけど、◯◯でできなかったんです。」
上司:「なんでその時に俺に相談しなかったんだ?」
部下:「いや、部長(社長)が忙しそうだったので・・・」
こんな感じで、やれなかった部下にアドバイスしようとしている上司に対して、
やれなかった自分の落ち度を認めたくなくて、アドバイスを聞かない部下。
しかし上司はそんな言い訳を許す訳もなく、
部下にわかってもらいたくて、部下の言い訳を論破しようとする。
すると部下はさらに反発する。
反発できなくなると黙るか、思ってもいない反省の弁を述べるだけ。
そしてまた同じ失敗を繰り返し、
同じ不毛なやりとりを繰り返し、
お互いのストレスは溜まり続ける。
こんな事がきっとどこの会社でも行われているのではないだろうか。
部下が上司の存在・アドバイスに感謝する事ができていたら、
問題はだいたい前向きに改善していく。
しかし、部下はたいてい上司の事を尊敬しておらず、
なかなかわかってもらえるものでもない。
こんな場合の解決方法はシンプル。
すべては上の立場の人間から。
上司は部下が「わかって欲しい」と思っている事を受け入れる。
そして部下の問題ではなく、
部下を使いこなせない自分に問題があるという事を受け入れる。
問題を、自分がコントロールできない”他人のせい”にするからこそ、
「なんでわかってくれないんだ!」とイライラするだけ。
”自分のせい”だと思えたら、
「どうしたらわかってもらえるだろうか?」と前向きに考えられるようになる。
怒ったり叱ったりしても、相手に受け入れてもらえなければ意味がない。
お互いストレスになるような不毛な事をしなくても、
・うまくいったら「ありがとう」
・うまくいかなかったら「ごめんなさい」
・どうしていいかわからなかったら「助けて」
の3つだけで、うまくやっていける。
上司が、
「いつも◯◯さんなりに、頑張ってくれてありがとう。」
「せっかく頑張ってくれたのに、結果を出させる事ができなくてごめんな。」
「うまくサポートできなかった俺が悪い。忙しそうで、相談しにくかったよな。」
「◯◯達成するために、俺だけじゃどうしようもないから助けてくれないか?」
と言う事ができたら、部下だって受け入れざるを得なくなる。
上司が悪いと受け入れるのはとてもつらいけれど、それは部下も一緒。
家族でも、友人でも、仲間同士でも、
人間関係の問題を解消したいなら、
プライドを捨てて「ありがとう」「ごめんなさい」「助けて」
を自分から言っていくしかないと思う。