大切な家族が元気でいる事。
お腹いっぱいのご飯が食べられる事。
本来それだけでも充分幸せなはず。
今あるものに感謝し、
足るを知れば幸せでいられる。
しかし、多かれ少なかれ
誰にでも成長欲求がある。
その人にとっての安定が続くと、
退屈になって現状に満足できなくなる。
「変わりたい」
ある意味幸せで余裕があるが故に、
出てきてしまうモヤモヤ感。
自分の問題を探してしまう。
問題=短所。
目立っていてわかりやすいから、
いくらでも見つかる。
そうなると、幸せだったはずの毎日が
問題だらけで楽しくないものに思えてしまう。
そして良いのか悪いのか、
問題は頑張れば解決できる。
もっとお金があれば、
もっと売上が上がれば、
もっといい人と出会えれば、
もっといい場所に引っ越しすれば etc。
解決策はすぐに見つかる。
しかし頑張って問題を解決したところで、
嬉しい気持ちは一瞬。
無限にある次の問題が出てくるだけ。
頑張っても頑張っても、
見えないゴールにそのうち疲れてしまう。
だから、
「今も幸せだけど、さらにこうなればもっと幸せ」
くらいで考えるのがいい。
「頑張らなければ幸せになれない」
という幻想を手放し、
「頑張りたいから頑張っている」
と自分が選択している事に
気が付くだけで楽になれる。
とはいえ、それがわかっても、
「変わりたい」という願いはなかなか叶わない。
なぜなら、変わる事は気持ち悪さを伴うから。
今までの考え方・行動が現状を作っている。
だから現状を変えようと思ったら、
自分の考え方・行動を改める必要がある。
今まで選ばなかった道を選び、
経験のない事にチャレンジする事。
それは現状よりマイナスになる
リスクを受け入れる事。
気持ち悪くて当たり前。
そして今まで付き合っていた人とは
意見が合わなくなる。
反対される。バカにされる。
仲間だと思っていたはずの人も
自然に離れていく。
会社だったら辞める社員も
出てくるかもしれない。
それを乗り越える訳だから、
「変わりたい」くらいでは難しい。
「変わる」と覚悟を決めないと動けない。
「人間関係を改善したい」と言う人はたいてい、
もっと仲が悪くなる覚悟を持てないまま、
「相手に変わって欲しい」と願っているだけ。
「もっと稼ぎたい」と言う人はたいてい、
「今と同じような仕事でお金がたくさんもらえたらいいな」
くらいに思っているだけ。
本当にやりたいんだったら、
既に手を付けているはず。
相談するにしても、
「ここまでやったんだけど、もっとどうしたらいい?」
くらい前のめりで動いていなければおかしい。
やると覚悟を決めて、リスクを取って、
目に見える行動をしている人は少ない。
「やりたい」と言っているだけで動けない人は、
もっと本当にやりたい事が別にある可能性もある。
そんな人達をサポートする
社長・上司・親・先生などの教育者も大変。
自立したい、成長したい、起業したいなどと言う人の話を
真剣に聞いてアドバイスしたって、
できない理由を言われて進まない事がほとんど。
相手にとって素晴らしいアドバイスほど痛い。
それはできていない本人と向き合わさせる事になるから。
本気で関わろうとしてくれる相手ほど会うのが憂鬱になる。
だから教育者側が本気で応援しても、
動いてもらえないばかりか、
その場では感謝されない事も多い。
「教え方が悪い」「酷い事を言われた」
などと八つ当たりされる事だってある。
結果を出させなくてもいいと、
一歩引いて耳当たりのいい話だけすれば
感謝はされやすいけれど、
それでは何も変わらない事が多い。
結果に責任を持とうとする真面目な教育者ほど、
なんとか結果を出させようと頑張っても、
逆に嫌われてしまう理不尽さに寂しい想いをしているはず。
緊急性がある訳でもなく、
やらなくても誰かが困る訳でもないために、
なかなか前に進まない。
現状のままでいる方が楽だから、
本を読んだりセミナーに参加したりして、
やろうとしているフリだけで安心している人が多い。
変わりたいと言う人を本気で応援するには、
嫌われる覚悟を持って、
結果が出るまでずっと相手を信じ続けられるだけの、
人格者である事が求められる。
いつか結果が出たらわかってもらえる。
いつか相手が同じ立場になればわかってもらえる。
しかし、いつかわからない時まで待つのは大変。
そんな人たちに上手に伝えて、
早く結果に結びつけるには、
感情を揺さぶる経験談で疑似体験させる事。
勇気付けによって、
ワクワクする成功のイメージを高める。
すると根拠のない自信で、
成功を信じ込んでいる状態になる。
前だけを向いてワクワクしていたら、
気持ち悪さは感じない。
人を動かすのは感情から。
変わらなくても幸せでいられる事を分かった上で、
変わる事へのワクワク感を疑似体験で勇気付けて高める。
まずはその気になる事・させる事。
やり方はその後で大丈夫。
自分に対しても、出会う人に対しても、
もっと意識していきます。