話を聞いてほしい。

こだわりを認めて欲しい。

商品を買って欲しい etc。

 

誰かに何かをしてもらいたいという願い。

 

それは求めれば求めるほど、

遠ざかっていくように、

できているような気がする。

 

例えば、

商品・サービスを売り込みたい人たちが集まる異業種交流会。

 

話を聞いて欲しい人・売りたい人ばかりが集まって、

話を聞きたい人・買いたい人が極端に少ないので、

なかなか上手くマッチングしない事が多い。

 

それでも自分のメリットを求めて、

アピールを繰り返すほど、

鬱陶しい人になってしまって距離を置かれてしまう。

 

組織においても同じ。

 

給与を上げて欲しい。

もっと評価して欲しい。

頑張っている事を認めて欲しい。

 

自分都合で欲しい欲しいと求めれば求めるほど、

嫌な人になってしまって人が離れていく。

 

その結果、孤立してしまって、

欲しかったはずのものが逆に遠ざかっていく。

 

人の手柄を横取りするアピール上手な人も、

一時的には評価されるかもしれないけれど、

そのままではどこかでしっぺ返しを受けるようにできている。

 

 

人は言うほど自分に興味を持っていない。

 

自分の事をわかって欲しい割に、

人の事をわかろうとしたくないのが普通。

 

自分の話を聞いて欲しい割に、

本当は人の話を聞きたくないのが普通。

 

そんな人たちを味方にするには先に与える事。

 

儲けたかったら、先に相手を儲けさせる。

話を聞いて欲しかったら、先に相手の話を聞く。

認められたかったら、先に相手を認める。

 

先に相手を満たす事ができれば、

満たされてこぼれる分だけ、

巡り巡って自分に戻ってくる。

 

その相手から、もしくはまた別の人から、

自然な形で受け取る事ができる。

 

 

とはいえ、

なかなかそれが上手くいかないのは、

相手を満たす事が大変だから。

 

理論的に考えれば、

奪い合って暮らすよりも、

与え合って暮らした方が、

社会全体で見ても効率的。

 

お金に追われてストレスを抱えて、

お金を使って暴飲暴食して、

体を悪くしてお金を使い、

さらに国の税金で病院に行き介護されるという変な流れは、

与え合う事ができれば解消される。

 

 

しかしそれが

なかなかうまくいかない。

 

なぜなら、

どれだけ満たそうとしても、

もっともっとと求める人がいるから。

 

そうなると、

与えてからそれが自分に戻ってくるまでに、

結構なタイムラグができる。

 

そのタイムラグが長すぎると、

途中でお金が足りなくなったり、

信じられなくなって心が折れたりしてしまう。

 

自分が満たされなくなって、

報われていないように思えて、

与える事を続けられなくなってしまう。

 

 

そんな中でも上手くやろうと思ったら、

不特定多数の人に与えるのではなく、

まずは気心の知れた

小さなコミュニティの中で与える事。

 

そして、与える事で満たされやすい人と付き合う事。

 

自分の好きな事・得意な事を求めている人。

感謝癖のある人。

元々それなりに満たされている人。

 

そういう人たちのコミュニティの中でなら、

与え合いが上手く回りやすくなる。

 

 

 

そんなコミュニティを作るには、

もらいたい人を集めるのではなく、

与えたい人を集める事。

 

困っている人を集めるのではなく、

困っていない人を集める事。

 

そうなるとそのコミュニティの形は、

メリットがよくわからない意味不明な集まりになる。

 

ゆるくて楽しいコミュニティ。

 

そんなコミュニティが広がっていく中で、

困っている人、強欲な人達をも

満たしていくほどのものになっていくはず。

 

 

 

成功を望む人は多いけれど、

そのために自分が優秀である必要なんてない。

 

大きな成功をしようと思ったら、きっと、

自分のお金を貯めるよりも、

自分の能力を磨くよりも、

他人のお金・能力を受け取れるようになる事の方が大切。

 

世の中に活用されずに

余っているお金・能力はものすごくたくさんある。

無報酬でも与えたがっている豊かな人はたくさんいる。

 

すごい人ほど与えたがっている。

そんな自分より優秀な人の力をどれだけ受け取れるか?

 

成功者ほど、損得よりも、

面白いかどうかで動く。

 

与えたがっているものを受け取れるに値するだけの

情熱・ソーシャルインパクト・人徳があるかどうか?

 

 

「自分のため」というこだわりを捨て、

大きなリスクを取ってでも、

「誰かのため」に与えようとするスタンスこそ、

自分だけでは成し遂げられないような大きな成功を引き寄せる

第一歩になるんだと思います。