お金に振り回されて
苦しんで仕事をしている人もいるけれど、
仕事は本来もっと楽しい事のはず。
仕事とは、
相手に必要なものを作って喜んでもらう事。(農業・製造業)
相手に必要なサービスを提供して喜んでもらう事。(サービス業)
普通に考えたら、そこに苦しい要素なんてない。
本来の仕事のあり方を取り戻せていたら、
それにピュアな心で取り組めたとしたら、
子供のようにキャッキャと楽しんで仕事ができるはず。
実際、相手が家族・友人だったら、
仕事は自然にやりたくなってしまうもの。
例えば、
遊びに来てくれる孫のために、
おばあちゃんは喜んで食事を作る。
夢に向かって頑張る恋人のために、
彼氏・彼女は喜んで家事の手伝いをする。
落ち込む友人を元気付けるために、
喜んで相談に乗る。
お金をもらわずとも、
もしかすると逆にお金を使ってでも、
商品・サービスを提供したくなる。
人手が足りなければ、
自然な感じで周りの人も
喜んで手伝いたくなる。
それは自分が好きな事・得意な事で
誰かに喜んでもらえる喜び。
自分が持っているものを、
自分以上に必要としている誰かに分け与える喜び。
仕事は本来、お金を儲けるためだけではなく、
その行動自体が既に喜びになっているようなもの。
会社でも同じように成り立たせられるはず。
やり方はとてもシンプル。
友人を喜ばせる事を友人に手伝ってもらうように、
お客様を喜ばせる事を社員に手伝ってもらえばいい。
それはまさに愛に溢れた会社。
できるだけいい素材を使って、
手間を惜しまずに品質を高め、
真心を込めて接客をして、
相手を笑顔にするために全力で提供する。
そんな喜びを提供する楽しさに導かれるかのように、
同じ想いを持った社員が集まって力強く手伝ってくれる。
お客様が必要としてくれる製品を作る社員(製造)
お客様が喜ぶ商品・サービスをオススメする社員(営業)
好きな事・得意な事を活かせるメンバーを募ってルールを教える社員(人事)
みんなが仕事をしやすくなるようにサポートする社員(事務・管理職) etc。
どの役割もかけがえのない仕事で、
みんなの力を合わせてお客様を喜ばせる楽しい共同作業。
楽しいからこそ高いパフォーマンスを発揮できる。
好循環で売上は増えて、社員も増えて、自然に事業が広がっていく。
応援してくれる人は社員だけではない。
何に困っているか・さらにどうしたいかを伝えれば、
家族・同業者・協力業者・外部サポーターも全力で協力してくれる。
お客様も口コミ・紹介で広めてくれる。
うまくいっていないようなら、
愛のあるアドバイスがもらえて改善されていく。
愛と、お客様・社員の喜びに溢れた会社。
普通に考えれば、
それで事業がうまくいかない訳がない。
もし社員が嫌々苦しんで仕事をしているとしたら、
赤字で資金繰りが回らなくて悩んでいるとしたら、
何かがズレていると教えてくれているという事ではないだろうか?
自分が好き・得意じゃない事をやってしまっているかもしれない。
相手が喜ばない余計なお世話をしてしまっているかもしれない。
喜んでもらえる準備が足りないのかもしれない。
ただきっと、うまくいかないほとんどのケースは、
ステキな事をしているのに、
協力してほしいことがあるのに、
それが社員・お客様・外部サポーターに伝わっていないだけのような気がする。
愛のある会社である事を発信していないから伝わらない。
ステキな商品・サービスである事がマニアックすぎて伝わらない。
協力したい人はたくさんいるにもかかわらず、
困っている事が伝わっていないから協力してもらえない。
黒字の会社は2割と言われているけれど、
私でさえ知り合いの会社や応援したい会社が、
赤字か黒字かはわざわざ調べないし、
あえて聞こうとも思わない。
協力・応援する側は、
誰かを紹介なんてしなくてもうまくいっていると思うし、
なんとなく忙しそうに見えれば、
紹介をしても喜ばれないと思ってしまいがち。
何か手伝える事があったとしても、
「余計なお世話だ」と嫌われたくなくて何も言わない事も多い。
資金繰りに困っているとわかっていたとしても、
「もし資金繰りに困ってるなら1000万円くらいお金貸そうか?」
なんて失礼過ぎて言えないのが当たり前。
実際、紹介を欲しがっている保険の営業マンでさえ、
・保険に加入しないかもしれないですけど、紹介しても大丈夫ですか?
・車で30分くらいする場所ですけど、行っていただけるんでしょうか?
・安いガン保険の相談だけじゃ申し訳ないですよね?
などと聞かれてしまうくらい、
紹介してもらえると喜ぶ事がお客様に伝わっていない事が多い。
紹介でうまくいっている税理士さんが
紹介をいただくコツについて、
「紹介して欲しいと伝える事」
「紹介された事を全力で喜ぶ事」
と言っていたけれど、
相手に伝わるように表現できる人は少ないのかもしれない。
それは家族・社員に対しても同じ事。
付き合いが長いほど、身近であるほど、
なぜか伝えなくても伝わっていると思ってしまいがち。
社長が今何に悩んでいるか、家族・社員が知らなければ協力してもらえない。
何を手伝ってもらったら嬉しいか具体的に伝えなければ家族・社員も動きにくい。
実際に喜んだ姿を見せ続けなければ行動は継続されない。
言わない事が美徳だと勝手に勘違いして、
改善されないまま1人ストレスを抱える社長は多いのかもしれない。
仕事は楽しくうまくいくようにできているはず。
ただそれを阻害する大きな要因は、
周りの人に何を協力して欲しいかを具体的に伝わっていない事。
伝えたつもりでも、伝わっていない事。
その確認さえもしていない事。
愛のある経営をしている会社ほど、
もっと伝わるように伝えて欲しいと思うし、
それをもっとスムーズにサポートできる形を確立させて広げたいです。